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  1. ローマは敗者を隷属化するよりも、敗者を「共同経営者」にするという、当時では他国に例を見ない政略を選択したのである。そして、これこそ、後世に有名になる、「分割し、支配せよ」の考え方の誕生でもあった(2巻-P129)
  2. 後世からみれば歴史的必然と見えることのほとんどは、当時では偶然にすぎなかったのだ。その偶然を必然と変えたのは、多くの場合人間である。ゆえに、歴史の主人公は、あくまでも人間なのである。(2巻-P122)
  3. ローマ人は保守的であったというのが定説になっている。だが真の保守とは、改める必要のあることは改めるが、改める必要のないことは改めない、という生き方ではないだろうか。(2巻-P121)
  4. ローマ人には、敗北から必ず何かを学び、それをもとに既成の概念に捕らわれないやり方によって、自分自身を改良し、そのことによって再び立ち上がる性向があった。(略)重要なのは、その敗北からどのように起ち上がったか、である。つまり敗戦処理をどのようにしたのか、である。(2巻-P115)
  5. 彼には先が見えるから、現在何をなすべきかよくわかる。しかし認識しただけならば先見性をもった知識人で終わってしまう。見え、理解したことを実行するには権力が必要だ。(略)それで権力の獲得が先決問題となってくるのだが、・・・(2巻-P91)
  6. ローマでは、貴族と平民が交代で政権を担当する方式はとらなかった。既成勢力が新興勢力を抱き込むのが、ローマーでの常套手段になっていくのである。(2巻-P87)
  7. 抜本的改革とは、それを担当する人間を入れ換えることによって、はじめて十全になされるものである。(2巻-P80)
  8. 偉大な人物は偉大であることによって、自身では思いもよらない毒を周囲にまきちらしてしまう存在であるのか。-ソクラテスについて-(2巻-P71)
  9. 私には、衆愚政治とは、人材の不足からくる結果ではなく、制度の内包する構造上の欠陥が表面にあらわれた現象に思えてならない。(2巻-P69)
  10. ローマの貴族のもっていた力の源泉は土地よりも人間にあった。(2巻-P51)
  11. 自由のないところに発展はないし、秩序のないところでは発展も永続できない。(略)この二つの理念を現実の中で両立させていくのは、それゆえに政治の重要な命題となってきた。(2巻-P23)
  12. 衰退期に入った国を訪れ、そこに示される欠陥を反面教師とするのは、誰にでもできることである。だが、絶頂期にある国を視察して、その国のまねをしないのは、常人の技ではない。(2巻-P21)
  13. 我々は私的な利益を尊重するが、それは公的利益への関心を高めるためである。(2巻-P19)
  14. ペリクレスは、優れた演奏家ほど名器を欲するのと同じ気持ちで、強大な権力を不可欠なものと思っていた。(2巻-P15)
  15. 無為無策のリーダーならば、見捨てられることはあっても失脚はしない。(2巻-P15)
  16. 民主政体を機能させるのに民主主義者である必要はない。(2巻-P12)
  17. 急進派の考えは、常に穏健派より明快なものである。(1巻-P184)
  18. 指導的な立場についた者ならば、遅かれ早かれ、人々の誹謗と中傷を浴びないではすまなくなる。(1巻-P121)
  19. 共同体も初期のうちは、中央集権的であるほうが効率が良い。組織がまだ幼い時期の活力の無駄遣いは、致命傷になりかねないのだ。一人が決め一人が実行の先頭に立つ方が効率的なのである。(1巻-P110)
  20. 国内に不安を持つ支配者は常に、対外関係を確かなものにしようと努める。(1巻-P105)